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肝機能の数値の検査で最も注目されるのは、γ-GTP、AST(GOT)、ALT(GPT)の3つの項目ですが、今日はAST/ALT 比=GOT/GPT 比でわかる肝機能障害の病気(病名)をまとめておきます。
AST/ALT 比とは、AST÷ALTの数値のことで、この数値によっておおよその病気を特定できるようになっています。肝機能の数値が高い方は、健康診断の結果を見て頂ければ、どんな肝機能障害の危険性があるのかすぐにお分かり頂けます。
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・AST/ALT 比(GOT/GPT 比)
どんな病気かわかる一覧表!
スマホの方は一覧表を横にしてご覧下さい。
AST/ALT比でわかる病気一覧表 | AST又はALT 500 IU/L 超え |
AST又はALT 500 IU/L 未満 |
AST÷ALT>2.00 | ・原発性肝癌 ・筋ジストロフィー |
・アルコール性肝炎 ・アルコール性脂肪肝 |
AST÷ALT>0.87 | ・アルコール性肝炎(重症) ・急性肝炎(極期) ・劇症肝炎 |
・心筋梗塞 ・アルコール性脂肪肝 ・アルコール性肝炎 ・肝硬変 ・肝癌 ・うっ血性心不全 ・骨格筋障害 ・溶血性貧血 |
AST÷ALT<0.87 | ・急性肝炎(回復期) ・ウイルス性急性肝炎 |
・過栄養性脂肪肝 ・慢性肝炎 ・胆汁うっ滞 |
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どんな肝機能障害になるか・・
・AST(GOT)やALT(GPT)が500を超えるのか?
・AST(GOT)÷ALT(GPT)が0.87を超えるのか?
この2つの数値が、どんな肝機能障害なのかを判断する材料となっていますが、500 IU/LとAST/ALT比0.87がポイントです。


・AST(GOT)
ASTは、肝臓で合成された酵素(トランスアミナーゼ)で、主に人間が必要とするアミノ酸をつくり出しています。
またASTの多くは肝臓にありますが、心臓や骨格筋や赤血球にも点在していますので、ASTがALTに比べ明らかに数値が高い場合は、肝機能障害の他に、心筋梗塞、骨格筋障害、溶血性貧血などの病気も考えられます。
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また、ASTは激しい運動や疲労などでも高い数値を示すことがありますので、検査前日などにジョギングや筋トレなどの無酸素運動は控える必要があります。

基準値と平均値、30代、40代、50代
【肝機能の数値】
ALT(GPT)のすべて、AST(GOT)のすべて、γ-GTPのすべて
【肝機能障害の原因】
原因一覧表、飲酒、高脂質、高カロリー 肥満、ストレス、ウイルス性肝炎、服用薬
・ALT(GPT)
ALTも肝臓で合成された酵素ですが、ASTと違いそののほとんどは肝臓にあります。ですので、ALTの数値が高い場合は肝機能障害をまず疑います。
疑われる病気は、慢性肝炎、脂肪肝(肥満)、ウイルス性急性肝炎などがありますが、その他の肝機能の数値と合わせて、総合的にどの肝臓の病気を患ってるのか判断していきます。
今日は、AST/ALT 比(GOT/GPT 比)で考えられる病気を一覧表にまとめました。健康診断で肝機能の数値が高い方は、すぐに病院で再検査を行い医師の診断を聞きましょう。